外国人労働者問題(読み)がいこくじんろうどうしゃもんだい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「外国人労働者問題」の意味・わかりやすい解説

外国人労働者問題
がいこくじんろうどうしゃもんだい

日本において主として不法就労している外国人労働者をどのように取り扱うかについての議論。 1985年以降の円高の下で,アジアを中心とする発展途上国にとって日本の所得水準の上昇は,日本での労働をきわめて魅力的なものにした。他方,日本の景気拡大は中小企業を中心として深刻な労働力不足を招いてきた。これら2つの理由から近年外国人の不法入国が急増している。形式的に留学生として入国する外国人不法労働者は,建設港湾,製造,運送,飲食店など単純労働に従事する者が多く,とりわけ 3K (キケン,キタナイ,キツイ) 業種に多い。これに対し政府は,90年に入国管理法を改正し,いくつかの職業の合法的就労を認める一方,不法入国者は極力排除する立場をとってきた。

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