デジタル大辞泉
「円高」の意味・読み・例文・類語
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えん‐だかヱン‥【円高】
- 〘 名詞 〙 外国為替相場で、外国通貨に対する円の価値が高まること。また、高いこと。⇔円安
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知恵蔵
「円高」の解説
円高
円高(安)とは、円の他国通貨に対する価値が高まる(低下する)こと。1973年に変動相場制に移行した後は、円に対する各国通貨は、経済成長率やインフレ率などの経済情勢に応じて価値が変動するようになった。85〜88年の大幅な円高は、日本の経常収支の黒字、比較的高い経済成長率、低物価上昇率に加え、各国協調によるドル高是正のために起きた。円高の結果、輸出型産業が打撃を受け、日本では円高不況となる一方で、交易条件の改善により中間取引段階では利潤も発生した。また輸入物価の下落により国内物価の安定は続き、87〜90年度には内需主導型経済成長が実現した。その後、93年7月には1ドル=100円台、95年4月には80円割れとたびたび円高に見舞われたが、不況下の円高は景気回復を遅らせる一因になった。逆に2001年後半から02年前半の円安時には、円安効果として輸出増加や企業収益の改善がもたらされた。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
円高
えんだか
appreciation of the Yen
円が外国通貨に比べて相対的に価値が高まる場合をいう。逆に低下する場合は円安 depreciation of the Yenという。通常は,円がドル通貨に対して価値が高まったかどうかで,この表現が使われることが多い。相対的な価値は為替レートで表現され,たとえば 110円/ドルから 100円/ドルになる場合を円高,その逆を円安という。したがって,円高,円安という表現は,為替レートの変化の方向を示すものであって,為替レートの水準そのものを示すものではない。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
円高
日本円の価値が、外国通貨より高くなること。
(例)1ドル120円が1ドル110円に変化すること。一般に、円高になると日本の輸出は不利になり、輸出企業の収益は減る。逆に原材料等を輸入している企業にとっては安価で材料が調達できることになり、生産費の低下につながり、収益が増大する。
外貨建て資産に投資している投資信託では、基準価額にマイナスに影響する。
出典 (社)投資信託協会投資信託の用語集について 情報
円高
日本以外の国の通貨(米ドル、ユーロなど)に対して円の価値が上がること。たとえば、1ドル=110円から1ドル=100円になったときのことを指します。【←→円安】
出典 (株)外為どっとコムFX用語集について 情報
世界大百科事典(旧版)内の円高の言及
【円】より
…アメリカは貿易黒字によって経済力の強化を図るため,為替レートをドルの実勢に一致させるべく85年9月に開催した主要5ヵ国(G5)の会議でのプラザ合意(会場になったホテル名に由来)により,ドル高・円安の是正に踏み切った。しかしその貿易収支への効果は希薄であったのに対し,円高・ドル安は急速に進行し,88年1月には1ドル=120円45銭を記録し,94年6月には100円を突破したが,97年には120円前後で安定している。金の市場価格1g=1321円(1997年平均)として,1円は金0.757mg相当となる。…
※「円高」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」