多子城跡
おいごじようあと
[現在地名]温泉町多子 城山
多子集落北側の低丘陵の突端に所在し、集落との比高は四〇メートル、東西約一〇〇メートル・南北約六〇メートル程度の小規模城郭である。縄張りは前面に幅広い土塁を構築した主郭(二五×一五メートル)とそれにつながる他の二郭からなり、その周りに横堀・堀切、一四本の竪堀群を配置する。地侍級の城であるが竪堀を多用した戦国末期の縄張りから考えると、温泉城の支城として柤岡(現村岡町)から飯野へ抜ける街道を押える城として機能させようとしたものであろう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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