多数者集団(読み)たすうしゃしゅうだん(その他表記)majority group

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「多数者集団」の意味・わかりやすい解説

多数者集団
たすうしゃしゅうだん
majority group

ある社会のなかで,共通の人種民族国籍宗教,歴史,職業学歴,文化,来住時期,居住地などの属性に関して多数者であることを意識するか,主観的に少数者に対して異なる集団であるとみなしているグループ。このような集団は,少数者に対して単に数量だけでなく「優勢」という意識をも含み,このことによって少数者集団に対して不平等,社会的差別偏見などをもっている。たとえば,アメリカにおけるインディアンユダヤ人などに対する他人種の関係がそれである。しかし,植民地における白人は実際は少数でも多数者集団であり,先住民が少数者集団とみなされ差別される。また危機的状況の際,多数者集団が少数者集団を迫害し,自己の欲求不満を解消する場合などに示されるように,この2つの集団は状況によって主観的に操作される場合もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む