多重結合(読み)タジュウケツゴウ

デジタル大辞泉 「多重結合」の意味・読み・例文・類語

たじゅう‐けつごう〔タヂユウケツガフ〕【多重結合】

不飽和結合

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「多重結合」の解説

多重結合
タジュウケツゴウ
multiple bond

】不飽和結合ともいう.二重結合三重結合総称.代表的な多重結合にはC=C,C≡C,C=O,C=N,C≡N,N≡N,N=Oなどがあり,結合のうち一つはσ結合,ほかはπ結合からなっているのが普通である.多重結合が付加反応をするのは後者の存在による.π結合の増加に伴い,2原子間の結合エネルギーは増加し,結合距離は短くなる.【】結合軸の回転に対して,結合に使われる波動関数位相が1回以上変化するものを含む結合をいう.たとえば,N2 は三重結合であるが,σ結合とπ結合があり,合わせて三重結合という.金属錯体には多核錯体が多くつくられており,それらのうち,金属-金属結合がある場合には,二つの金属原子のd軌道間で結合する場合があり(δ結合),これらでは,金属原子間距離は短くなっている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「多重結合」の意味・わかりやすい解説

多重結合
たじゅうけつごう

不飽和結合

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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