コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

不飽和結合 フホウワケツゴウ

大辞林 第三版の解説

ふほうわけつごう【不飽和結合】

原子間の二重結合および三重結合のこと。特に炭素原子どうしの結合についていい、化学反応性が比較的高い。多重結合。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

不飽和結合
ふほうわけつごう
unsaturated bond

共有結合において、単結合以外の結合状態をいう。多重結合multiple bondともいう。
 一般に単結合は、二つの原子に属する電子の電子雲が重なり合ってσ(シグマ)結合をつくる。しかし、2個または3個の電子が結合にあずかるとき、σ結合のほかに、一または二つのπ(パイ)結合をつくる。これらがそれぞれ二重結合、三重結合である。π結合は、σ結合に比べて結合エネルギーが弱く、反応性に富む。
 古典有機化学者は、単結合からなる炭素化合物が、四価の原子価がすべて使用されていて安定と考え、これを飽和炭化水素と名づけた。これに対し、π結合をもつ場合には、まだ結合に余裕があり「不飽和」であるとしてこの名前をつけた。エタンに対するエチレン、アセチレンは不飽和結合をもつ炭素化合物である。しかし芳香族化合物では、二重結合をもっていても不飽和とはいわない。これは共役二重結合になっていて、それ自身が安定なためである。[下沢 隆]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

不飽和結合の関連キーワード不飽和ポリエステル樹脂エレクトロメリー効果不飽和アルデヒド不飽和アルコールヴィットの発色説ペクチンリアーゼ多価不飽和脂肪酸トランス脂肪酸油脂の水素添加不飽和化合物不飽和脂肪酸芳香族化合物オレイン酸リノレン酸炭素鎖分子リノール酸過安息香酸飽和脂肪酸求電子反応オゾン分解

今日のキーワード

硫黄山(いおうやま)

標高1317メートルの活火山で、火口は登山者に人気のある韓国(からくに)岳(1700メートル)の登山道沿いにある。硫黄の結晶が鉱山で採れたため、硫黄山と呼ばれるようになったという。直近の噴火は1768...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

不飽和結合の関連情報