大友氏時(読み)おおとも・うじとき

朝日日本歴史人物事典 「大友氏時」の解説

大友氏時

没年:応安1/正平23.3.21(1368.4.8)
生年:生年不詳
南北朝時代の武将。貞宗の7男。通称孫三郎。刑部大輔。兄氏泰と共に足利尊氏の猶子となり,源姓・諱の1字をもらい氏時と称す。貞和4/正平3(1348)年,氏泰から家督,豊後守護職を相続。のち豊前,肥後,筑後守護職に補任される。延文初め,一時南朝に降伏するがのち北朝に復帰。足利義詮 の信頼を得,探題斯波氏経と共に菊池氏の猛攻を高崎城に凌ぐ。延文4/正平14年,筑後大保原の戦で菊池武光大敗。この年より大友の名字呼称は惣領のみが独占。貞治3/正平19年,所領所職は嫡子氏継に譲られた。<参考文献>『増補訂正/編年大友史料』6~8巻

(福川一徳)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大友氏時」の解説

大友氏時 おおとも-うじとき

?-1368 南北朝時代の武将。
大友貞宗(さだむね)の7男。貞和(じょうわ)4=正平(しょうへい)3年(1348)大友家8代をつぐ。豊後(ぶんご),豊前(ぶぜん),肥後,筑後(ちくご)の守護。征西大将軍懐良(かねよし)親王を擁する菊池武光と対決,延文4=正平14年筑後大保原の戦いで敗れる。5年後嫡子氏継に家督をゆずった。応安元=正平23年3月21日死去。幼名は宮松丸。

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