応安(読み)オウアン

デジタル大辞泉 「応安」の意味・読み・例文・類語

おうあん【応安】

南北朝時代北朝後光厳天皇後円融天皇の時の年号。1368年2月18日~1375年2月27日。

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精選版 日本国語大辞典 「応安」の意味・読み・例文・類語

おうあん【応安】

  1. 北朝の後光厳・後円融両天皇の代の年号。病患天変地異のため貞治七年(一三六八)二月一八日改元。応安八年(一三七五)二月二七日に次の永和に代わる。室町幕府三代将軍足利義満の時代で、南朝では後村上・長慶両天皇の正平二三年から文中四年にあたる。出典は「毛詩正義」の「今四方既平、服王国之内、幸応安定」。

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日本の元号がわかる事典 「応安」の解説

おうあん【応安】

日本の元号(年号)。室町時代(南北朝時代)の1368年から1375年まで、後光厳(ごこうごん)天皇、後円融(ごえんゆう)天皇の代に北朝が使用した元号。前元号は貞治(じょうじ)。次元号は永和(えいわ)。1368年(貞治7)2月18日改元。疫病流行の凶事を断ち切るために行われた(災異改元)。『毛詩正義(もうしせいぎ)』を出典とする命名。応安年間の南朝の天皇は長慶(ちょうけい)天皇。南朝では正平(しょうへい)(1346~1370年)、建徳(けんとく)(1370~1372年)、文中(ぶんちゅう)(1372~1375年)の元号を使用した。室町幕府の将軍は足利義満(よしみつ)(3代)。義満は1368年(応安1)に征夷大将軍に補任された。この当時、南朝方は九州を中心に抵抗を続けており、1370年(応安3/建徳1)には今川貞世(さだよ)(了俊)が幕府から九州探題に任じられ、下向している。

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