大宮八幡宮跡(読み)おおみやはちまんぐうあと

日本歴史地名大系 「大宮八幡宮跡」の解説

大宮八幡宮跡
おおみやはちまんぐうあと

[現在地名]甲奴町本郷 宮迫

宮迫みやさこにあり、「芸藩通志」に「今礎石を遺す、昔は別当神宮寺ありしと云」とある。伝えによれば、宝亀年中(七七〇―七八一)和気清麻呂創建といい、一説には備後守橘戸高志麿が、清麻呂の命を受け御調みつき八幡宮(現三原市)の分霊を勧請したともいう。

「国郡志下調書出帳」に「御鎮座年暦相知れ不申、尤自所のもの語り伝へには、郡中一社の八幡宮にて村々より祭礼相勤来り候処、弘安元年争論仕り、神輿御幣様のもの取締り、其所々に八幡宮勧請仕候由、尤旧記一円に無御座候へ共、当時諸村に祭るところの八幡宮は何れも弘安年中始メとして建立の棟札御座候」とあるが、この氏子争論は正中二年(一三二五)のこととする伝承もあり確定できない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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