日本大百科全書(ニッポニカ) 「大江山(京都府)」の意味・わかりやすい解説
大江山(京都府)
おおえやま
京都府北西部、丹波(たんば)と丹後の境をなす山。福知山(ふくちやま)市、与謝野(よさの)町の境にあたる。千丈ヶ嶽ともいう。標高832メートル。源頼光(よりみつ)の酒呑童子(しゅてんどうじ)退治の伝説があり、鬼ヶ茶屋、鬼の岩屋などの地名があるが、この伝説は、京都市に近い大枝(おおえ)山、すなわち老ノ坂(おいのさか)に山賊がたむろして、行人を悩ましたことが誤り伝えられたものといわれ、歌枕(うたまくら)の大江山は老ノ坂峠とも解されている。山頂からの眺望は雄大で、晴れた日には北陸から山陰にかけての山々も見渡される。また山容は高原状を呈しているのでハイキングやキャンプに適し、冬はスキー場となる。山麓(さんろく)から山頂近くの鬼嶽稲荷(いなり)神社までドライブウェーが通じている。
[織田武雄]
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