大福村(読み)だいふくむら

日本歴史地名大系 「大福村」の解説

大福村
だいふくむら

[現在地名]桜井市大字大福

寺川流域に所在。村の南を東西初瀬はせ街道(横大路)が、南北たちばな街道(中ツ道)が通じ、その交差点(字ノノクボ)に鎌倉期の銘をもつ泡子地蔵(明治一〇年大念寺境内に移転)があった。寛政二年(一七九〇)の御領下桜井組御検地帳控によれば文禄四年(一五九五)の検地帳名は和州十市郡大福下庄村御検地帳で、村高一五九九・八〇五石、検地奉行は長束直吉。慶長郷帳では旗本多賀常直領六〇〇石が「大仏供下庄村」、幕府領(代官角南重勝)一千石が「大仏供」とみえる。

大福村
だいふくむら

[現在地名]桑名市大福

現桑名市の西南部にあり、上野うえの村の東に位置する。村の西部東海道がほぼ南北に通っている。「桑名志」には「元禄以前迄ハ大門村ト云、大福田寺当村ノ東ニアリ、其大門ノ有シ所故カク云也」とある。大福田だいふくでん寺が当村に設置された年代は文亀年間(一五〇一―〇四)頃と推定される(大福田寺所蔵文書)が、寛文二年(一六六二)には東方ひがしかた村へ移った。大門だいもん村から大福村への改称確証を欠くが、慶安元年(一六四八)の伊勢国高郷帳には、すでに大福村とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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