大積郷(読み)おおつみごう

日本歴史地名大系 「大積郷」の解説

大積郷
おおつみごう

現門司区大積を中心に黒川くろがわ白野江しらのえ喜多久きたくを含む一帯に比定される。文永九年(一二七二)一〇月九日の門司六ヶ郷惣田数注文写(甲宗八幡神社文書/鎌倉遺文一五)によると、「大積郷」内に行安二〇町三反余や時武・得益・弥徳・久富・翁丸などの名田散在。長禄三年(一四五九)には門司八幡宮の毎月朔日御供田料所一町があった(永正一七年一一月二三日「門司八幡宮神役免田坪付注文」同文書/福岡県史資料九)。鎌倉期に下総氏(のちの門司氏)下向、のち大積系門司氏が土着。室町期以降は豊前守護大内氏に仕え、文明(一四六九―八七)中頃には一族から奉行人を輩出するなど大内氏内で重要な位置を占めた(文明一三年三月五日「奉行人掟条々」大内氏掟書/中世法制史料集)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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