室町時代の連歌集。一条冬良(ふゆら),宗祇ほか編。1495年(明応4)成立。20巻。《菟玖波集》(1357成立)以後の連歌の発句および付句を対象に編まれた撰集で,《新筑波》ともいう。1494年連歌に関心の深かった九州の守護大内政弘の発案・後援により,翌年正月から連歌師の宗祇,兼載のもとで選句が開始され,公家方,武家方から一条冬良,三条西実隆,二階堂行二の参加協力があり,同年6月に完成,冬良が校閲して9月に奏覧し,准勅撰集となった。《古今和歌集》以来の勅撰和歌集の部立を援用し,巻末2巻は発句にあてている。発句約250句,付句約1800句。勅撰和歌集の伝統が《新続古今和歌集》(1438奏覧)を最後に絶えて以降半世紀余,当時の連歌最盛期を反映して,もっともすぐれた連歌集とされる。作者は宗砌(そうぜい),宗伊(賢盛),心敬,行助,専順,智蘊(ちうん),能阿らの《竹林抄》(1476成立)の作者を中心に,当代を代表する宗祇,兼載,宗長,肖柏らの専門連歌師のほか,大内政弘ら武家層の活躍を特徴とする。連歌集の亀鑑として尊重されたため,伝存写本も多く,後世への影響も大きい。ほどなく成立する現存最古の俳諧撰集《竹馬狂吟集》(1499成立)にみられるような俳諧の流行期でありながら,いっさいこれを排除したところに,純正連歌の確立に対する編者の意気ごみもうかがわれる。〈名もしらぬ小草花さく河辺かな しばふがくれのあきのさは水〉(心敬)。
執筆者:光田 和伸
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室町後期の連歌(れんが)選集。20巻。1495年(明応4)成立。周防(すおう)山口の大内政弘(まさひろ)の発起により、一条冬良(ふゆら)、三条西実隆(さねたか)、宗祇(そうぎ)、兼載らの共同編集。勅撰和歌集の部立(ぶだて)を踏襲しているのは先行の『菟玖波集』(1356成立)と同様だが、俳諧(はいかい)の部はない。付句(つけく)(前句を伴う)をその部立に従って配列し、発句(ほっく)は別にまとめ最終2巻をあてる。1429年以降約60年の間の作品を2052句収める。おもな作者は、心敬(しんけい)、宗砌(そうぜい)、後土御門(ごつちみかど)天皇、宗祇など。武士の作者も多い。連歌がもっとも洗練された時期の選集として評価される。
[奥田 勲]
『金子金治郎著『新撰菟玖波集の研究』(1969・風間書房)』
準勅撰連歌撰集。20巻。明応4年(1495)6月20日の序および綸旨があるが,実際は9月15日完成。翌年には「新撰菟玖波集作者部類」も成立。一条冬良(ふゆよし)を上卿(しょうけい)(首席者)格,三条西実隆を奉行格とし,周防国守護大内政弘の後援をえ,宗祇(そうぎ)の種玉庵で兼載(けんさい)・肖柏(しょうはく)・宗長(そうちょう)らの助力をうけ編集作業が進められた。総句数2053句,そのうち発句は251句。構成は「菟玖波集」にならうが,俳諧と雑句をとっていない。作風は,宗祇の唱える有心(うしん)・幽玄な作が尊重される。室町時代の古写本が多数残るほか,古活字版をはじめ版本が数種ある。「続々群書類従」所収。
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