日本歴史地名大系 「門司区」の解説 門司区もじく 福岡県:北九州市(旧豊前域)門司区面積:七三・三七平方キロ現北九州市の北東部に位置する。周防灘に突き出た半島状の地勢で、南西部は小倉北区・小倉南区と接する。北西は関門海峡を挟んで山口県下関市。企救(きく)郡に属した近世の当区域には二一ヵ村があり(天保郷帳)、明治二〇年(一八八七)までに合併により一六ヵ村に編成された。同二二年の町村制施行に伴い、文字(もじ)ヶ関(せき)村・柳(やなぎ)ヶ浦(うら)村・松(まつ)ヶ江(え)村・東郷(とうごう)村の四村が成立。同二七年文字ヶ関村が町制を施行して門司町が成立。同三二年門司町が市制施行。同四一年柳ヶ浦村が町制を施行して大里(だいり)町が成立。大正一二年(一九二三)大里町、昭和四年(一九二九)東郷村、同一七年松ヶ江村がそれぞれ門司市に編入。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「門司区」の意味・わかりやすい解説 門司〔区〕もじ 福岡県北東部,北九州市の東部にある区。1899年市制(門司市)。1963年小倉市,戸畑市,門司市,八幡市,若松市の 5市合体により北九州市門司区となった。企救半島の大部分を占め,東は周防灘に面し,西は関門海峡を隔てて山口県下関市と対する。古くは文字ガ関といわれ,海陸交通の要地として繁栄。1889年特別開港場に指定。1891年九州鉄道(今日の JR鹿児島本線)の起点となり,筑豊炭田を控え,各種の工場が立地。石炭積出港,貿易港として発展し,近代的な商工業都市を形成した。1942年関門海底トンネル,1958年関門国道トンネル,1973年関門橋,1975年新関門トンネルがそれぞれ開通(→関門トンネル)。関門自動車道が通る。北九州工業地域の一中心地で,セメント,ビール醸造,製粉,製糖などの製造業が盛ん。1961年から周防灘沿岸に新門司臨海工業用地が造成された。和布刈公園(めかりこうえん)は瀬戸内海国立公園に,風師山は北九州国定公園に属する。面積 73.67km2。人口 9万3842(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報