大童子（読み）ダイドウジ

デジタル大辞泉

だい‐どうじ【大童子】

１ 寺院で召し使う童子のうち、上童子の下、中童子の上にある者。
「御供に―の大きやかに年ねびたる四十人」〈栄花・初花〉
２ 年のたけた童子。年かさの童子。
「いただきはげたる―の」〈宇治拾遺・一〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

だい‐どうじ【大童子】

〘名〙

① 僧家で召し使う童子のうち、上童子(じょうどうじ)の下、中童子の上にある者。

※宇津保（970‐999頃）国譲中「わかほふし十人、大どうじ卅人ばかり、びりゃうげの車の新しきに乗りて参り給へり」

※発心集（1216頃か）三「その僧都のもとに、年ごろ使ふ大童子ありけり」

② 年齢のたけた童子。相当な年でありながら、まだ童子の髪をしているもの。

※宇治拾遺（1221頃）一「いただき禿げたる大童子の目見(まみ)しぐれて」

出典　精選版 日本国語大辞典