朝日日本歴史人物事典 「大蔵種材」の解説
大蔵種材
平安中期の地方官人で武人。大蔵種光の子。承平・天慶の乱で藤原純友を追討した大蔵春実の孫。寛仁3(1019)年刀伊が筑前国(福岡県)に襲来したとき,以前大宰府(太宰府市)の官人であった種材は奮戦してこれをくいとめたばかりか,兵船の整備を待たずに逸早く大宰少弐の平致行と共に追撃している。ときに70歳を超す老齢であり,この功績により壱岐守に任じられた。岩間将軍の異名を持ち「天下無双の弓馬の達者」といわれた。
(朧谷寿)
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