大高坂城跡(読み)おおだかさじようあと

日本歴史地名大系 「大高坂城跡」の解説

大高坂城跡
おおだかさじようあと

[現在地名]高知市丸ノ内一丁目

高知城のある大高坂山(高知山)にあった中世の土豪大高坂氏の居城。大高坂氏は平氏の後裔平田俊遠の子孫と伝え、土佐高坂たかさ郷の開拓とともに勢力を伸ばしたという。嘉暦二年(一三二七)一二月一六日の六波羅裁許状(香宗我部家伝証文)によると、正中二年(一三二五)頃、香美郡宗我そがべ郷内の「立山社地頭」で香宗我部氏の一族彦太郎宣通が、大高坂郷内にあった同社社領を鎌倉幕府御家人大高坂左衛門太郎助貞に押領されたと、六波羅に訴えている。六波羅の命により助貞は請文を出したがその後も不法を続け、六波羅は「違背之咎難遁」としながらも「不及沙汰」と放置するにとどまっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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