大鶴巻古墳(読み)おおつるまきこふん

日本歴史地名大系 「大鶴巻古墳」の解説

大鶴巻古墳
おおつるまきこふん

[現在地名]高崎市倉賀野町 下正六

前方後円墳で国指定史跡浅間山せんげんやま古墳の東南五〇〇メートルにあり、周濠の一部を共有する六世紀前半期の小鶴巻こつるまき古墳が西方に位置する。主軸全長一二三メートル、前方部前端幅五四メートル、くびれ部幅四二・四メートル、前方部長さ五一メートル、後円部径七二メートル。高さは前方部六・五メートル、後円部一〇・五メートル、墳丘は二段の築造とみられる。馬蹄形状の周濠の主軸線上の長さは一七四・五メートルあり、幅は一二三メートル。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「大鶴巻古墳」の解説

おおつるまきこふん【大鶴巻古墳】


群馬県高崎市倉賀野町にある前方後円墳。浅間山(せんげんやま)古墳の南方約500m、烏川左岸から約500mの平地にあり、前方部をほぼ南南東に向けている。群馬県地方における5世紀前半の代表的な古墳で、保存もよく原形を残していることなどから、1927年(昭和2)に国の史跡に指定された。墳丘は全長123m、前方部長さ51m、後円部直径72m、前方部高さ6.5m、後円部高さ10.5mで、円錐台形の後円部に対し、前方部は低く長い。この古墳に近接して小型の小鶴巻古墳が造られているが、大鶴巻古墳の堀の一部を壊していることから、大鶴巻古墳のほうが古いことがわかる。出土物には鰭(ひれ)付き埴輪(はにわ)、円筒埴輪など、多くの埴輪の破片があり、側面には葺石(ふきいし)が積まれて、埴輪がめぐっている。JR高崎線倉賀野駅から徒歩約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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