デジタル大辞泉
「高崎市」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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高崎市
たかさきし
面積:一一〇・四八平方キロ
県南部、関東平野北端に位置する。北は前橋市、群馬郡群馬町・箕郷町、西は同郡榛名町・安中市で、西から南は多野郡吉井町、烏川・鏑川を境に南は藤岡市、東は佐波郡玉村町と、利根川を境に前橋市と対する。西部には標高二〇〇メートルの観音山丘陵が東西に続き、並行して碓氷川が流れ、西北から流入する烏川に当市で合流する。北部は榛名山麓に続き、扇状の台地を形成して利根川、烏川により三角形の河岸段丘地形となり、その中心部を井野川が流れる。気候は内陸性で寒暑の差が大きく、冬季は上越の山間部に豪雪を降らせて乾燥した季節風が、赤城颪・榛名颪といわれる空っ風となり、降雨量は少なく晴天が続く。夏季には雷雲が発生しやすく、その移動により局地的に豪雨となる。明治三三年(一九〇〇)旧高崎城下を核とする高崎町が市制施行して成立。県下の鉄道交通の要地で、高崎駅を中心に国鉄上越新幹線・高崎線・信越本線・両毛線、上信電鉄などが通り、東部を関越自動車道が、両毛線に並行して国道一七号が走る。
〔原始〕
旧石器時代の遺跡は、浜川地内の早瀬川辺りでチャート製の尖頭器が採集され、八幡中原遺跡では三〇点余の台形石器・有舌尖頭器などが出土した。縄文中期になると観音山丘陵では大平台遺跡、八幡台地では敷石住居を伴う若田原縄文遺跡、榛名山麓では大八木遺跡・正観寺遺跡、利根川右岸の台地では元島名遺跡・倉賀野万福寺遺跡などが散在するが、集落規模の小さなもので、遺跡地の連続や関連については不明である。弥生時代の遺跡は中期以降のものが多く、烏川左岸の竜見町遺跡・高崎競馬場遺跡、上並榎町の幅遺跡から出土した土器にその特徴をみることができる。ここから出土したものは細頸・下膨れの壺形土器で、施文帯に扁円形文を篦描したもの、頸部に波形沈線紋をつけたものもある。また、日高遺跡・引間遺跡などから弥生後期の樽式土器が発見された。日高遺跡では、井野川左岸に流入する小河川沿いの谷地に自然地形を利用しながら、水田経営を行っていたことが判明した。また左岸微高地には集落跡、右岸には方形周溝墓群が発見されたので、静岡市の登呂遺跡に匹敵する遺跡地として保存されることになった。集落と水田跡、墓域としての方形周溝墓と、計画農耕の開始による弥生文化の生活様式を知ることができる。東南方一キロの新保遺跡では染谷川の旧流路から多量の木製農具が発見された。下流の鈴ノ宮遺跡では方形周溝墓・前方後方周溝墓なども発見されている。
高崎市
たかさきし
2006年10月1日:高崎市が群馬郡榛名町を編入
⇒【高崎市】[変更地名]群馬県
⇒【榛名町】群馬県:群馬郡
高崎市
たかさきし
2009年6月1日:高崎市が多野郡吉井町を編入
⇒【吉井町】群馬県:多野郡
⇒【高崎市】[変更地名]群馬県
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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高崎〔市〕
たかさき
群馬県中南部,利根川とその支流烏川の間の平地を主とする商工業都市。東に飛び地がある。1900年市制。1927年塚沢村,片岡村の 2村,1939年佐野村,1951年六郷村,1955年八幡村(碓氷郡),中川村,豊岡村,長野村の 4村と新高尾村の一部,1956年大類村,八幡村(多野郡)の 2村,1957年岩鼻村の一部,1963年倉賀野町,1965年群南村,2006年倉渕村,箕郷町,群馬町,新町,榛名町の 5町村,2009年吉井町をそれぞれ編入。烏川,碓氷川の河谷の出口に位置する中心市街地の高崎は古くは赤坂荘と呼ばれ,中世は和田氏の城下町,中山道と三国街道の分岐点として繁栄した。商業のほか,製糸,製粉および電機,機械,化学など各種の工業が盛ん。工業地域は国道,鉄道沿いの倉賀野,岩鼻に広がっている。1967年国道17号線バイパス沿いの浜尻に日本で初めての卸売商業団地が建設された。高崎城跡は官庁,文教地区になっている。倉渕は榛名山南西斜面を占め,山林が広く林業が盛ん。箕郷ではウメ,ナシなどの果樹栽培,肉牛飼育などが行なわれる。上州の小正月ツクリモノは国の重要有形民俗文化財。山ノ上碑および古墳,金井沢碑,多胡碑(いずれも国の特別史跡)や,大鶴巻古墳,浅間山古墳,観音塚古墳,観音山古墳(→綿貫観音山古墳),日高遺跡,箕輪城跡,上野国分寺跡,保渡田古墳群,北谷遺跡(すべて国の史跡)など文化遺産が多い。榛名山山麓にある榛名神社(本社などが国指定重要文化財)の矢立スギは国の天然記念物で,一帯は榛名県立公園に属する。高崎近郊にはだるま市で有名な少林山達磨寺や白衣観音がある。国道17号線,18号線,254号線,354号線,406号線,関越自動車道,上信越自動車道,上越新幹線,北陸新幹線,JR信越本線,上信電鉄が通り,JR高崎線と上越線の結節点,八高線の終点で交通の要衝。面積 459.16km2(境界未定)。人口 37万2973(2020)。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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