日本大百科全書(ニッポニカ) 「天北線」の意味・わかりやすい解説
天北線
てんぽくせん
北海道旅客鉄道の旧線路名称。1989年(平成1)5月廃止。音威子府(おといねっぷ)―浜頓別(はまとんべつ)―南稚内(みなみわっかない)間148.9キロメートル、全線単線であった。天塩(てしお)川流域の音威子府より分水嶺(ぶんすいれい)を越えてオホーツク海岸の頓別、猿払(さるふつ)原野を経由、稚内に至る。1914~1922年(大正3~11)宗谷(そうや)線の名称で開業、旭川(あさひかわ)―稚内(現、南稚内)間の全通によって宗谷本線の一部となった。しかし、1930年(昭和5)天塩川沿いに走る天塩線が宗谷本線となるに及んでローカル線に転落、北見線と改称、さらに1961年(昭和36)天北線となった。1985年、特定地方交通線に選定、1989年バスに転換された。
[青木栄一・青木 亮]