北海道北部,留萌(るもい)支庁天塩郡の町。人口3780(2010)。地名はアイヌ語の〈テシ(やな)〉のような岩盤が川を横切っていることから名づけられた。日本海に面し,北境を天塩川が流れる。1786年(天明6)天塩川河口に松前藩の天塩場所が設けられ,沿岸に和人が住むようになった。明治期には,豊富な天塩山地の森林資源を背景に林業が発達し,天塩港を中心に木材移出とニシン漁の町として大正期までにぎわった。1888年には天塩川流域の殖民地選定区画が終わり,農業移民が入地した。基幹産業は酪農で,乳牛約1万5000頭,牛乳生産量約5万t(1990)に及ぶ。漁業は1954年以来ニシン漁が不振となり,200カイリ漁業専管水域規制の影響も加わって衰退した。国道232号線が通じる。
執筆者:奥平 忠志
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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