天道茂町
てんどうしげまち
[現在地名]厳原町天道茂
中村町の東に位置する。西は本川(市ノ川)を境に中村町と接し、北は日吉町と接する。東に后山(後山)がある。中世、向里があったが、近世は上流域に川端笠淵(裏笠淵)という武家屋敷が割られた。「津島紀事」に町屋二四ヵ町のうちとして天道茂町とあり、古くは伊豆原と称し、八幡宮の磐境であるという。対馬では茂という聖地が諸所にみられるが、天道茂は天童祭祀の聖地のことで、八幡宮の磐境とするのは疑義がある。八幡宮の前の渡河点を市ノ渡とよび、天正一九年(一五九一)遊月橋(宮前橋とも)が架けられたという。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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