奥勤(読み)おくづとめ

精選版 日本国語大辞典 「奥勤」の意味・読み・例文・類語

おく‐づとめ【奥勤】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸幕府の職名。営中、表、中奥、奥、大奥の四つの区域のうち奥に詰め、将軍警衛に当たったもの。
    1. [初出の実例]「新番頭格奥勤二人 若年寄支配 弐千石高」(出典:吏徴(1845)付録)
  3. 将軍、大名などの妻妾のいる大奥で奉公すること。また、その女中。
    1. [初出の実例]「奥勤(ヲクヅトメ)の女中なんど、伝(つて)を求め縁にたよりて、扇・揚枝差に、役者の手跡・哥・発句を書いて貰ふて」(出典:滑稽本・風来六部集(1780)飛だ噂の評)
  4. 奥に勤めること。また、その人。商家貴族の家などで、主人や妻子のいる奥で奉公する使用人。店などに勤める表勤めに対するもの。
    1. [初出の実例]「あなた様は奥勤、御次男の久松様、乳母が伜の私が、引取り申て勿体ない」(出典:歌舞伎・お染久松色読販(1813)序幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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