奥田原村
おくたわらむら
[現在地名]広瀬町奥田原
上山佐村の南、山佐川の上流域に位置する山村。南端に能義郡・大原郡・仁多郡の三郡境の三郡山(八〇六メートル)がそびえ、西は大原郡上久野村(現大東町)、南は仁多郡中湯野村(現仁多町)など。山佐川は三郡山北麓に発し、当地を経て上山佐・下山佐を流れ、飯梨川(富田川)に合流する。中世の頃加納又右衛門重嘉があり、西谷の池ヶ成寺の建立に助力したと伝える(「池ヶ成在所高野山暦書」広瀬町史)。寺跡のうち当地には仁王門があったという。また聖さんという塚墓が残っている(山佐村誌)。正保国絵図に村名がみえ、上山佐から当村を経て上久野村に至る道が描かれる。当村から上久野村まで二四町。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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