陰暦2月の異称。「衣更着」とも書くが、これは平安末期の歌人藤原清輔(きよすけ)がその歌論書『奥儀抄(おうぎしょう)』に、「正月のどかなりしを、此月さえかへりて、更にきぬを着れば、きぬさらぎといふをあやまれるなり。按(あん)ずるに、もとはきぬさらぎ也(なり)」というように、「更に衣を重ね着る」という意に解したことによると考えられる。江戸中期の賀茂真淵(かもまぶち)は、「木久佐波利都伎也(きくさはりつきなり)」と説き、草木が芽を張り出すという意からできたことばとするが、ほかに「気更に来る」の義とし、陽気の盛んになることをいうとする説もある。俳句作法上、2月とは異なった点を十分に理解する必要があるむずかしい季語とされる。
[宇田敏彦]
字通「如」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...