デジタル大辞泉
「如」の意味・読み・例文・類語
ごと【▽如】
《比況の助動詞「ごとし」の語幹》
1 …のように。「ごとし」の連用形にあたる。
「渡る日の暮れぬるが―照る月の雲隠る―沖つ藻のなびきし妹は」〈万・二〇七〉
2 …のようだ。「ごとし」の終止形にあたる。
「逢ふことは玉の緒ばかり名の立つは吉野の川のたぎつ瀬の―」〈古今・恋三〉
もころ【▽如/▽若】
《上代語》同じような状態。よく似た状態。連体修飾語を受ける形で、副詞的に用いられる。
「立たせば玉藻の―臥やせば川藻のごとく」〈万・一九六〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ごと【如】
(助動詞「ごとし」の語幹。
本来、「同じ」の意を表わす「こと」の濁音化したもので、体言的性格をもつ) ごとく。ように。同じく。
※
古事記(712)中・
歌謡「道の後
(しり) 古波陀嬢女
(こはだをとめ)を 雷
(かみ)の碁登
(ゴト) きこえしかども 相枕まく」
※
万葉(8C後)五・八一六「梅の花今咲ける期等
(ゴト)散り過ぎず
我が家(へ)の園に有りこせぬかも」
にょ【如】
① 一切のものに通じる
不易不変の
理法。真如。如如。理。
※栄花(1028‐92頃)玉のうてな「有作無作の
諸法の相を見ざる所、如なり、相なり、解脱なり、波羅密なり」 〔
摩訶止観‐
八下〕
② 平等無差別なこと。一如。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報