姫髪山
ひめがみやま
福知山市街地の西北、和久川の谷と牧川の谷の間にある。標高約四〇六メートル。江戸時代には姫神山と書き、長安寺山ともよんだ。
南側には大門・和久寺・奥野部・新庄、北側には下小田・十二・牧などの集落があり、近世にはそれら諸村の入会山で、一部は藩有地(お立山)であった。今安の白波瀬文書によると、明和七年(一七七〇)八、九月の頃、この山の隠谷および山道について、和久寺村と奥野部村・新庄村との間で山論が生じた。その時和久寺村から藩へ提出した文書(同文書)に、「松平主殿守様御時代境論御座候処、御城代板倉八右衛門殿騎馬ニ而被成御見分候時」とあるから、その頃にも境論があったとみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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