姫神山(読み)ひめかみさん

日本歴史地名大系 「姫神山」の解説

姫神山
ひめかみさん

玉山村のほぼ中央に位置し、標高一一二三・八メートル。北上高地に属し、北に七時雨ななしぐれ山を望み、西は北上川を隔てて岩手山に対する。外山そとやま隆起高原の北西縁にそびえる浸食残丘で、全山花崗岩よりなり、頂上付近には花崗岩の露岩が多い。「ひめかみやま」ともいう。正保国絵図に姫神嶽とみえ、「祐清私記」には小姓こしようヶ岳ともある。岩手山・早池峰はやちね山とともに北奥三鎮と称され、古くから信仰の対象とされていた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「姫神山」の意味・わかりやすい解説

姫神山
ひめかみさん

岩手県中央部、盛岡市(もりおかし)玉山(たまやま)区にある山。標高1124メートル。円錐(えんすい)形の優美な山で、外山(そとやま)早坂高原県立自然公園に含まれる。全山花崗(かこう)岩からなり、山頂付近には露岩が多い。侵食平坦(へいたん)面から取り残された残丘とみなされ、中腹から山麓(さんろく)にかけてなだらかな草原が広がり、スズランの自生地として知られる。山頂に姫神嶽神社(ひめかみだけじんじゃ)が鎮座し、かつては岩手山、早池峰山(はやちねさん)とともに北奥羽三霊山として山岳信仰の中心であったという。頂上までは徒歩で約2時間の行程である。

[金野靜一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「姫神山」の意味・わかりやすい解説

姫神山
ひめかみやま

岩手県中部,盛岡市北部にある山。北上高地中北部の角錐状残丘で,標高 1124m。頂上は花崗岩が露出西麓渋民石川啄木出身地外山早坂高原県立自然公園に属する。

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デジタル大辞泉プラス 「姫神山」の解説

姫神山

岩手県盛岡市北部にある山。標高1124メートル。外山早坂高原県立自然公園に属する。スズランの名所で、田中澄江が「新・花の百名山」で紹介したことでも知られる。

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世界大百科事典(旧版)内の姫神山の言及

【玉山[村]】より

…主産業は農業で,米のほかホップ,野菜などの栽培,畜産が行われる。外山早坂高原県立自然公園に含まれる岩洞(がんどう)湖,スズランの名所として知られる姫神山などの景勝地があり,姫神山西麓の渋民は石川啄木の生地で,啄木記念館がある。【松橋 公治】。…

【姫神岳】より

…姫神山ともいう。北上高地の北部,岩手県岩手郡玉山村にある標高1125mの山。…

※「姫神山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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