嬋媛(読み)センエン

デジタル大辞泉 「嬋媛」の意味・読み・例文・類語

せん‐えん〔‐ヱン〕【×嬋媛】

[ト・タル][文][形動タリ]あでやかで美しいさま。優美であるさま。
「暮れんとする春の色の、―として、しばらくは冥邈めいばく戸口まぼろしに彩どる中に」〈漱石草枕

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精選版 日本国語大辞典 「嬋媛」の意味・読み・例文・類語

せん‐えん‥ヱン【嬋媛】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ )
  2. 心をひかれるさま。美しくたおやかなさま。また、美女のこと。
    1. [初出の実例]「冶郎半酣指何処、紅楼隔水列嬋媛」(出典枕山詩鈔初編(1859)中・墨川行)
    2. [その他の文献]〔楚辞‐離騒〕
  3. 枝と枝とが相引きつらなること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「蘂期酷烈、茎約嬋媛」(出典:菅家文草(900頃)四・寄白菊四十韻)
    2. [その他の文献]〔広韻〕

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普及版 字通 「嬋媛」の読み・字形・画数・意味

【嬋媛】せんえん(ゑん)

あでやかで心ひかれるさま。〔楚辞九章、哀〕心嬋として懷を傷ましめ 眇(べう)として其の蹠(ふ)むを知らず

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