存在と生成(読み)そんざいとせいせい(その他表記)being and becoming

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「存在と生成」の意味・わかりやすい解説

存在と生成
そんざいとせいせい
being and becoming

万象存在するものとみるか生成しているものとみるかは,きわめて古くからの哲学的課題で,その両極立場を示すのがパルメニデスヘラクレイトスである。パルメニデスは非存在は存在しないとの原理から,非存在を前提する生成を認めず,不動不変にして一なる存在を主張した。ヘラクレイトスは万象を相対立するものの間の抗争による生成とみたが,その全体においてはロゴス統一が支配するとして絶対的存在を生成の上位に認めた。一般には世界を生成するものとしながらも,その程度に応じて不変の存在があるとされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android