安宿村(読み)あすかむら

日本歴史地名大系 「安宿村」の解説

安宿村
あすかむら

[現在地名]豊栄町安宿

吉原よしわら村の南、安芸備後国境をなす天神てんじん嶽の南に位置する。北西から南東椋梨むくなし川が流れ、流域標高約三五〇―三七〇メートルの低地を中心に農耕地が展開する。「和名抄」所載の豊田郡安宿郷の地に比定され、かつては清武きよたけと同一郷であったとされる。伊勢御師村山氏の記した村山家檀那帳(山口県文書館蔵)天正九年(一五八一)分の「あすか」の項に、祥光しようこう寺・金山右京亮・高橋ぬい・かきたの御寺・宗兼宗五郎・国弘三郎左衛門尉の名がみえ、同一四年二月五日の乃美元興同隆興連署願書(同所蔵)によると、安宿・清武の両村を以前のように知行するうえは、伊勢神宮にそれぞれ一〇俵ずつの神田を進上するとあり、乃美氏の勢力が及んでいることが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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