宗教建築(読み)しゅうきょうけんちく(その他表記)religious architecture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宗教建築」の意味・わかりやすい解説

宗教建築
しゅうきょうけんちく
religious architecture

宗教上の目的をもって建てられた建築。原始宗教においてはそれは洞穴内などに設けられたが,宗教が発達してより広い社会現象となるにつれて規模も大きくなり,エジプトシュメールなどの文化においては神殿を形成した。中世には,仏教寺院,ユダヤ教のシナゴーグキリスト教聖堂イスラムモスクなどが高度の建築様式を展開させた。一般に広義の宗教建築は宗教に関連する諸建築を含むが,狭義においては,神,あるいはその神像の占める空間と礼拝または祭礼の場から成る。モスクやシナゴーグは前者を欠くものであり,また後者についてもギリシア神殿のように祭司以外の入室が認められないものもある。

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世界大百科事典(旧版)内の宗教建築の言及

【宗教美術】より

…それは原始宗教にあっては洞窟,森など主として自然のなかに選ばれるが,発達した宗教においては特殊な構造をもった建築を要求する。かくて成立する宗教建築は早くから造形的努力の主要な対象であった。さらに,自然物そのものに神格を与える場合は別として,一般の宗教には超人間的存在に一定の可視的形象を与えてこれを礼拝祈願の対象にする傾向がある。…

※「宗教建築」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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