定心院跡(読み)じようしんいんあと

日本歴史地名大系 「定心院跡」の解説

定心院跡
じようしんいんあと

[現在地名]大津市坂本本町

九院の一つで、文殊もんじゆ楼の南東下、現在延暦寺書院辺りに位置した。現存しない。仁明天皇の御願により円仁が承和五年(八三八)から同一三年の間に創建し、七間の本堂三間軒廊、二間の鐘堂、五間の夏堂、三間の経蔵、一五間の僧房、方丈宝蔵、五間の廊、七間の大衆屋などが甍を並べていた(阿娑縛抄諸寺縁起・九院仏閣抄)。安置仏は丈六釈迦牟尼像・十一面観音一丈立像・金剛蔵菩薩一丈立像、梵天帝釈天・四大天王像、文殊聖僧像。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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