主税寮(読み)シュゼイリョウ

デジタル大辞泉 「主税寮」の意味・読み・例文・類語

しゅぜい‐りょう〔‐レウ〕【主税寮】

律令制で、民部省に属し、諸国田租でんそや米穀類の倉庫出納などをつかさどった役所。ちからりょう。ちからのつかさ。

ちから‐の‐つかさ【主寮】

しゅぜいりょう(主税寮)

ちから‐りょう〔‐レウ〕【主税寮】

しゅぜいりょう(主税寮)

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精選版 日本国語大辞典 「主税寮」の意味・読み・例文・類語

ちから‐りょう‥レウ【主税寮】

  1. 〘 名詞 〙 令制での官司一つ。民部省(たみのつかさ)に属し諸国の田租穀物の出納などをつかさどった役所。ちからのつかさ。しゅぜいりょう。〔色葉字類抄(1177‐81)〕

しゅぜい‐りょう‥レウ【主税寮】

  1. 〘 名詞 〙 令制で、民部省に属し諸国の田租、穀物倉の出納などをつかさどった役所。ちからのつかさ。ちからりょう。〔令義解(718)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「主税寮」の意味・わかりやすい解説

主税寮 (しゅぜいりょう)

日本古代律令制下の官司機構の一つで民部省の所属。〈ちからのつかさ〉ともいう。唐名は倉部。諸国の田租,およびそれを蓄積した倉庫の出納,また諸国から貢上される舂米しようまい),碾磑(てんがい)(臼)などのことをつかさどった。その職員は頭(従五位上),助(正六位下),大允(正七位下),少允(従七位上),大属(従八位上),少属(従八位下)の四等官各1人と,算師(2人,従八位下),史生(4人),使部(20人),直丁(2人)とからなる。主計寮とともに繁忙な官司で,722年(養老6)には史生が6人に増員され,承和年間(834-848)には新たに寮掌2人が置かれた。また859年(貞観1)には史生の労は10年を限りとした(他司は20年)。《延喜式》では史生はさらに7人に増員されているが,逆に使部は10人に半減されている。《官職秘抄》には頭,助のうち1人には必ず算博士を兼任させるとあるが,そのような慣行がいつごろから始まったのかは明らかでない。
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百科事典マイペディア 「主税寮」の意味・わかりやすい解説

主税寮【しゅぜいりょう】

民部省所属の令制官司。和訓は〈ちからのつかさ〉。職掌は諸国の田租や出挙(すいこ),それらを貯蓄した倉庫の出納,諸国からの舂米(しょうまい)など,地方財政の管理。重要かつ繁忙な官司で,職員は頭(かみ)・助(すけ)・大允(だいじょう)・少允・大属(だいさかん)・少属各1人,算師2人,史生(ししょう)4人ほか。722年史生を6人に,841年(あるいは843年)寮掌2人を新設など。頭には大外記(だいげき)・大夫史(たいふのし)・諸道博士を任じ,頭・助のいずれかは算博士を兼任した。→大宝律令養老律令

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「主税寮」の意味・わかりやすい解説

主税寮
しゅぜいりょう

「ちからりょう」ともいう。律令制下,民部省に属して諸国の田租を司り,倉廩 (米蔵) の出納を監督した役所。従五位上相当の頭を長官に,助,允,属以下の役職があり,特に租税を勘定する算師という役職があった。

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世界大百科事典(旧版)内の主税寮の言及

【主税寮】より

…日本古代律令制下の官司機構の一つで民部省の所属。〈ちからのつかさ〉ともいう。唐名は倉部。諸国の田租,およびそれを蓄積した倉庫の出納,また諸国から貢上される舂米(しようまい),碾磑(てんがい)(臼)などのことをつかさどった。その職員は頭(従五位上),助(正六位下),大允(正七位下),少允(従七位上),大属(従八位上),少属(従八位下)の四等官各1人と,算師(2人,従八位下),史生(4人),使部(20人),直丁(2人)とからなる。…

※「主税寮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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