軒廊(読み)コンロウ

デジタル大辞泉 「軒廊」の意味・読み・例文・類語

こん‐ろう〔‐ラウ〕【軒廊】

屋根つきの渡り廊。多く宮殿と対の屋とのつなぎに設けられる。特に、宮中紫宸殿ししんでん東面の階下から宜陽殿に続く廊をいう。

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精選版 日本国語大辞典 「軒廊」の意味・読み・例文・類語

こん‐ろう‥ラウ【軒廊】

  1. 〘 名詞 〙 屋根つきの渡り廊。多く宮殿と対の屋とのつなぎに敷設する。特に、宮中の紫宸殿東面の階下から宜陽殿に続く吹きさらしの廊をいう。
    1. [初出の実例]「右府旱行御占軒廊」(出典御堂関白記‐寛弘元年(1004)八月一日)

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普及版 字通 「軒廊」の読み・字形・画数・意味

【軒廊】けんろう(らう)

軒下のわたどの。唐・白居易東院〕詩 下の軒竹下 簷(だんえん)の日、繩牀(じようしやう)(縄を張った腰かけ)に滿つ

字通「軒」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「軒廊」の意味・わかりやすい解説

軒廊
こんろう

近廊とも書き,車廊ともいう。平安京内裏正殿紫宸殿回廊。上屋 (うわや) があり,下は土間宜陽殿へ通じ,日華門へいたる。天変地異があるとここで亀甲を焼き吉凶を判断したという。

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世界大百科事典(旧版)内の軒廊の言及

【廊下】より

…寺院や内裏では,中庭を囲んで門や建物を結ぶ回廊が設けられた。回廊は床が土間で,一方の側面だけを壁や連子窓(れんじまど)にするものが多く,紫宸殿の南庭を囲む回廊は軒廊(こんろう)と呼ばれた。平安時代の貴族住宅の様式である寝殿造では,寝殿や対屋(たいのや)を相互に結ぶ廊が多く見られ,渡殿(わたどの)という別称も使われた。…

※「軒廊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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