宜宜(読み)うべうべし

精選版 日本国語大辞典 「宜宜」の意味・読み・例文・類語

うべうべ‐し【宜宜】

〘形シク〙 (「うべ」を重ねて形容詞化したもの。表記は「むべむべし」が普通であった) 当然であると思われる状態を表わす。もっともらしい。格式ばっている。しかつめらしい。
※枕(10C終)一六一「むべむべしき所のせんざいにはよし」
源氏(1001‐14頃)帚木消息文にも、仮名(かんな)といふものを書きまぜず、むべむべしく言ひまはし侍るに」

うべな‐うべな【宜宜】

連語〙 (副詞「うべ」に接尾語「な」の付いたものの畳語) 同意肯定する意を強く表わす。なるほどなるほど。ほんとにほんとに。まったくまったく。
古事記(712)中・歌謡「宇倍那宇倍那(ウベナウベナ) 君待ちがたに 我が着(け)せる 襲(おすひ)の裾に 月立たなむよ」

むべむべ‐し【宜宜】

〘形シク〙 ⇒うべうべし(宜宜)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android