客気(読み)カクキ

精選版 日本国語大辞典 「客気」の意味・読み・例文・類語

かっ‐きカク‥【客気】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かく」は「客」の漢音 )
  2. その歳の運を動かす、外部からくる運気。きゃっき。⇔主気
    1. [初出の実例]「異気なれは妖気とも客気ともこそ奏すれ」(出典:玉葉和歌集‐文治五年(1189)三月一七日)
    2. [その他の文献]〔夢渓筆談‐象数・一〕
  3. 血気さかんでものにはやりやすいこと。また、うわべだけのから元気。血気。きゃっき。
    1. [初出の実例]「近時の学者は客気(カクキ)に乗じて人の余勇(よいう)を買(かひ)」(出典:授業編(1783)五)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐定公八年〕
  4. 移り気であること。浮気っぽいこと。きゃっき。
    1. [初出の実例]「客気 カクキ ウハキ」(出典:新撰字解(1872)〈中村守男〉)

きゃっ‐きキャク‥【客気】

  1. 〘 名詞 〙かっき(客気)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「客気」の読み・字形・画数・意味

【客気】きやくき

みせかけのから元気。〔左伝、定八年〕(魯の)師る。陽虎、僞りて猛を見ざるの僞(まね)して曰く、猛此(ここ)に在らば必ず(斉を)敗らんと。猛之れをふ。みるに(後に)繼ぐもの無し。僞りて(たふ)る。虎曰く、(敵味方とも)盡(ことごと)く客氣なりと。

字通「客」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android