知恵蔵 「宮原知子」の解説
宮原知子
医師である両親の赴任先だった米国・ヒューストンで4歳の時からフィギュアスケートを始め、帰国後は濱田コーチに師事している。11年の全日本ジュニア選手権で初優勝、12年に同選手権連覇を果たし、ジュニアグランプリ(GP)ファイナルは5位。シニアデビューの13~14シーズンは四大陸選手権で銀メダルを獲得、14~15シーズンは全日本選手権で初優勝、初出場となった世界選手権で銀メダルを獲得する躍進を見せた。
15~16シーズンはGPシリーズのNHK杯を制し、初出場のGPファイナルで銀メダルを獲得、全日本選手権で連覇を果たした。復帰した浅田真央との新旧女王対決が注目を集めたが、2人が顔をそろえた全ての大会で浅田以上の成績を残し、世界選手権出場を決めている。
今季のショートプログラムは、「リバーダンス」より「ファイヤー・ダンス」(作曲:ビル・ウィーラン、 振付:トム・ディクソン)。情熱的かつ軽快に舞い、新たな一面を見せている。フリースケーティングの「ため息」(作曲:フランツ・リスト、振付:ローリー・ニコル)は宝塚歌劇出身者から指導を受け、指先や視線の動きなどを工夫することで表現力に磨きをかけた。
現在はアクセルを除く5種類の3回転ジャンプを跳ぶ。もともと左利きで、スケートを始めた頃は右回転でジャンプを跳んでいたが、帰国後に逆向きへ修正した。ジャンプの成功率が高く、安定感のある演技が持ち味。
趣味は読書と料理で、学業成績も優秀。英語検定2級を取得しており、海外メディアの取材は英語で質疑応答を受ける。
(若林朋子 ライター/2016年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報