宮市(読み)きゆうし

普及版 字通 「宮市」の読み・字形・画数・意味

【宮市】きゆうし

もと宮苑内の市場。のち宦官が市井の物を掠奪する手段となった。〔順宗実録、二〕貞元末、宦を以てと爲し、人物を抑買す。~但だ宮市と(い)へば、ち斂手付與し、眞僞復(ま)た辨ずべからず。~名は宮市と爲すも、實は之れを奪ふ

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防府市歴史用語集 「宮市」の解説

宮市

 防府天満宮[ほうふてんまんぐう]にお参りする人や山陽道[さんようどう]を通る人が集まって大きくなった町です。合物座[あいものざ]という塩魚をあつかう組合ができ、兄部[こうべ]氏がとりしきっていました。 江戸時代には宿場町[しゅくばまち]としてさかえ、兄部氏の家は大名が泊まる旅館(宮市本陣[みやいちほんじん])となっていました。

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世界大百科事典(旧版)内の宮市の言及

【防府[市]】より

…天神山の南麓に鎮座する松崎天満宮(現,防府天満宮)は北野・太宰府両天満宮とともに日本三天神の一つとされる。その鳥居前の町としてにぎわった宮市は,近世には中国路の宿駅として栄え,本陣の兄部(こうべ)家は中世より周防相物(あいもの)座の長をつとめたと伝える。三田尻には長州藩の御船倉が置かれ,毛利氏水軍の根拠地であるとともに,塩の積出港として瀬戸内の要港であった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」