精選版 日本国語大辞典 「宮」の意味・読み・例文・類語
み‐や【宮】
[1] (「み」は接頭語。「や」は「や(屋)」の意)
※平家(13C前)七「あれはいづれの宮と申ぞ。いかなる神を崇奉るぞ」
※古事記(712)下・歌謡「山城の 筒木の美夜(ミヤ)に 物申す 吾が兄の君は 涙ぐましも」
※伊勢物語(10C前)八二「惟喬の親王と申す親王〈略〉水無瀬といふ所に宮ありけり」
※枕(10C終)一八四「宮は、しろき御衣どもにくれなゐの唐綾をぞ上にたてまつりたる」
⑤ 仏堂。寺。
※書紀(720)推古一四年五月(岩崎本室町時代訓)「仏像を造ること既に訖りて、堂(ミヤ)に入るること得ず」
⑥ 中宮職(ちゅうぐうしき)のこと。
きゅう【宮】
〘名〙
① みや。宮殿。
② 中国、日本などの音楽で用いる音階の主音。ヨーロッパの音階の階名ドにあたる。
※古今著聞集(1254)六「管絃〈略〉宮・商・角・徴・羽の五音あり」 〔史記‐楽書〕
③ 「きゅうけい(宮刑)」の略。
※室町殿日記(1602頃)一〇「加とは政道ゐましめの事也。墨、劓、剕、宮、大障、是なり」 〔白虎通‐五刑〕
④ 天文で、黄道を十二分したそれぞれの部分。星宿。〔史記‐天官書〕
みや【宮】
姓氏の一つ。
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