家の祭り(読み)いえのまつり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「家の祭り」の意味・わかりやすい解説

家の祭り
いえのまつり

家単位で神霊を迎えて祀る行事。家の祭りの中心は,自分たちを守護してくれる先祖の霊すなわち祖霊を祀ることにあり,盆と屋敷神の祭りはその代表。年忌法要も家の祭りであるが,特定個人に対する追憶という面が強い。 33年忌あるいは 50年忌の弔い上げ以後は個人が消えて祖霊のなかに融合し,7月のお盆に迎え祀られる。柳田国男によれば,正月行事も本来は祖霊を迎える家の祭りであった。また屋敷神のなかにも祖霊としての性格が強いものもあり,それを特定の月日に家で祀る。なお,家内,宅地内に竈 (かまど) 神,水神などを祀るのも家の祭りである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android