宿直奏し(読み)トノイモウシ

デジタル大辞泉 「宿直奏し」の意味・読み・例文・類語

とのい‐もうし〔とのゐまうし〕【宿奏し】

宮中宿直官人定刻に声をあげてその氏名を名のること。また、その声。→名対面
名対面なだいめんは過ぎぬらむ、滝口の―今こそと」〈夕顔

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精選版 日本国語大辞典 「宿直奏し」の意味・読み・例文・類語

とのい‐もうしとのゐまうし【宿直申・宿直奏】

  1. 〘 名詞 〙 宮中警護の宿直当番が、定刻に巡回しながら自分姓名などを大声でいうこと。毎夜亥の二刻(午後一〇時半)から行なう。宿直人が名のる声。
    1. [初出の実例]「右近のつかさのとのゐ申の声聞ゆるは、丑になりぬるなるべし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)

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