名対面(読み)ナダイメン

デジタル大辞泉の解説

な‐だいめん【名対面】

宮中で、供奉(ぐぶ)宿直(とのい)の官人が、一定の時刻に行われる点呼で名のること。おおむね亥(い)の刻(午後10時)に行われた。名謁(みょうえつ)。宿直申し。問籍(もんじゃく)。
戦場で互いに自分の氏名を名のりあうこと。
「互ひに―して散々に射殺しぬる者もあり」〈盛衰記・四一〉

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大辞林 第三版の解説

なだいめん【名対面】

宮中で、宿直とのいの官人や滝口の武士が、夜の一定の時刻(多く亥の刻)に点呼をうけて氏名を名乗ること。名謁みようえつ。宿直奏とのいもうし。問籍もんじやく
戦場で互いに名乗りあうこと。 「互いに-して散々に射る。死ぬる者もあり/盛衰記 41

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

名対面
なだいめん

名謁(みょうえつ)ともいう。禁中(皇居)での宿直・勤番において、出仕の状況を調べるために一定の時刻に点呼・指名すること。901年(延喜1)より始まるという。一般には亥(い)の刻(午後10時)に行われたが、左近衛(さこんえ)(右近衛(うこんえ)とともに、宮中・行幸の警護にあたった)は亥・子(ね)、右近衛は丑(うし)・寅(とら)の両刻に行われた。官の相違によって宿直申(とのいもうし)、問籍(もんじゃく)とも称された。行幸・御幸の供奉(ぐぶ)者に対しても還所の際に行われた。[酒井信彦]

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世界大百科事典内の名対面の言及

【滝口】より

…滝口は御所に宿直するが,昇殿は許されず,宿直する者は蔵人がとりつぎ,滝口はその姓名を名のる。これを宿直申(とのいもうし),問籍(もんじやく),名対面(なたいめん)などといった。天皇が退位して上皇となると,滝口の多くは引き続き院の武者所に武者として奉仕した。…

※「名対面」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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