寝惚ける(読み)ネボケル

デジタル大辞泉 「寝惚ける」の意味・読み・例文・類語

ね‐ぼ・ける【寝×惚ける】

[動カ下一][文]ねぼ・く[カ下二]
目が覚めたばかりでまだ頭がよくはたらかず、ぼんやりしている。「起き抜けの―・けた顔」
眠ったままの状態で起き上がって、無意識におかしな言動をする。「―・けて夜中に起き上がる」
わけのわからない言動をする。分別のないことを言う。「今ごろ何を―・けたことを言うんだ」
色がぼけてはっきりしなくなる。「―・けた色の壁紙
[類語]寝とぼける

ね‐とぼ・ける【寝×惚ける】

[動カ下一][文]ねとぼ・く[カ下二]ねぼける」に同じ。「何を―・けたことを言ってるんだ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「寝惚ける」の意味・読み・例文・類語

ね‐ぼ・ける【寝惚】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ねぼ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 目がさめても、まだ夢うつつでぼんやりしている。十分目がさめきらないで、わけのわからない言動をする。ねほれる。ねとぼける。
    1. [初出の実例]「御車奉り給へるよしを言ひければ、ねぼけにける心ちに、いづれぞとたづぬる事もなし」(出典:堤中納言物語(11C中‐13C頃)思はぬ方にとまりする少将)
  3. 色がはっきりしなくなる。ぼける。
    1. [初出の実例]「色の褪(ネボ)けた緩々(だぶだぶ)した古洋服を着て」(出典社会百面相(1902)〈内田魯庵投機)

ね‐とぼ・ける【寝惚】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ねとぼ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. ねぼける(寝惚)日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「されども寝ぬに寝(ネ)とぼけて、一時は曙はやき事もありける」(出典:浮世草子好色二代男(1684)六)
  3. しらばくれる。とぼける。また、ピントのはずれたことを言ったりしたりする。
    1. [初出の実例]「三年も立と退判寐とぼける」(出典:雑俳・銭ごま(1706))

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