小林五郎左衛門(読み)こばやし ごろうざえもん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小林五郎左衛門」の解説

小林五郎左衛門 こばやし-ごろうざえもん

?-1687 江戸時代前期の殖産家。
安芸(あき)草津村(広島市西区)の人。延宝(1673-81)のころ広島湾の干潟(ひがた)で篊建(ひびたて)による牡蠣(かき)の養殖法を考案。河面(こうも)仁右衛門とともに干潟海面使用許可を得,生産から販売までの組織化につくした。貞享(じょうきょう)4年11月10日死去。通称は小西屋五郎八。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の小林五郎左衛門の言及

【養殖】より

… 海ではカキの養殖が最も古い歴史をもち,紀元前にローマですでに養殖が行われており,カキ養殖場の争奪のために戦争になったこともあるという。日本のカキ養殖も300年以上の歴史があり,1673年(延宝1)小林五郎左衛門が広島湾で海中に竹ひびを建てて稚貝を付着させ,養殖を図ったのが始めと伝えられている。現在普及している貝殻を海中に垂下する採苗法は,大正末期に考案されたものであるが,そのヒントとなったのはアメリカに輸出された移殖用の親ガキの貝殻に付着していた稚貝が,親ガキは輸送中に死亡したにもかかわらず,生き残って成長したことであった。…

※「小林五郎左衛門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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