デジタル大辞泉 「尾大掉わず」の意味・読み・例文・類語 尾大びだい掉ふるわず 《「春秋左伝」昭公一一年から》尾があまりに大きいと、自力で揺り動かしにくくなる意から、上位の者の力が弱く、下位の者の勢力が強すぎて制御しにくいたとえ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「尾大掉わず」の意味・読み・例文・類語 びだい【尾大】 掉(ふる)わず ( 獣の尾があまり大きいと自由に動かすことができないというところから ) 上が弱小で下が強大であると制御しにくいの意のたとえ。[初出の実例]「足利の政を評して尾大不掉とて其大失策とせり」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉五)[その他の文献]〔春秋左伝‐昭公一一年〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「尾大掉わず」の解説 尾大掉わず 位が下の者が強大で、上の者の制御が及びにくいことのたとえ。 [使用例] 諸侯の之これに属するも、過半は之に和親したるのみにて、〈略〉尾大振わざるの勢あるも豊臣氏は大に之を減削する能あたわず[田口卯吉*日本開化小史|1877~82] [由来] 「春秋左氏伝―昭公一一年」に見えることばから。紀元前六世紀、春秋時代の中国でのこと。楚そという国の霊れい王おうが、征服した土地に大きな城を築いて、そこに弟を住まわせました。このとき、申しん無む宇うという家臣が、「末大だいなれば必ず折れ、尾大なれば掉わず(先が大きくなった枝は必ず折れますし、大きすぎる尾は自由に動かすことができませんよ)」と忠告しましたが、王は聞き入れません。果たして、しばらく後にこの弟が反乱を起こし、霊王は命を落としたのでした。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報