尾花沢宿(読み)おばなざわしゆく

日本歴史地名大系 「尾花沢宿」の解説

尾花沢宿
おばなざわしゆく

[現在地名]尾花沢市尾花沢

羽州街道の宿駅で、南の楯岡たておか宿(現村山市)からは三里余、北の名木沢なぎさわ宿へは二里五町(五街道中細見記)楯岡宿との間には間宿の土生田とちゆうだ本飯田もといいだ(現村山市)の二宿があり、土生田宿が一日から二〇日まで、本飯田宿は二一日から晦日まで勤める合宿で、当宿より土生田宿までは一里一八町、本飯田までは二里(天明七年「尾花沢村明細帳写」尾花沢市役所蔵)。「梅津政景日記」などによれば、すでに慶長期(一五九六―一六一五)から宿所として利用されているが、初めて大名が投宿したのは、元和八年(一六二二)のことで、秋田藩主佐竹義宣が江戸からの帰路に利用している。寛永年間(一六二四―四四)には宿駅としての機能も整えられていたと考えられる。当宿を通行した大名は秋田藩主・津軽藩主・庄内藩主・出羽本荘藩主・新庄藩主・出羽矢島藩主・松山藩主などで松前藩主も利用している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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