山名寺(読み)やまなじ

日本歴史地名大系 「山名寺」の解説

山名寺
やまなじ

[現在地名]倉吉市巌城 三明寺東

小鴨おがも川左岸、むこう山の南麓に位置する。清浄山と号し、曹洞宗本尊阿弥陀如来。文政一一年(一八二八)の山名寺由緒書(大岳院蔵)などによれば、延文四年(一三五九)伯耆守護山名時氏(光孝寺殿)による開基で、山名氏菩提所として当初は時宗遊行派に属し、三明さんみよう寺と号していたという。時氏は時宗に帰依し、一族にも多くの同宗庇護者が輩出、歴代遊行上人もたびたび因伯を訪れている。時衆過去帳(清浄光寺蔵)には、一一代自空の代の至徳二年(一三八五)五月一五日に往生した宣阿弥陀仏に「三明寺」と裏書があるのをはじめ、一五代尊恵(永享元年没)に結縁した時衆眼阿弥陀仏に「三明寺宗阿父」、妙一房に「三明寺客軒」、一六代南要(文明二年没)に結縁した僧阿弥陀仏に「三明寺久理」などとみえ、一七代暉幽(文正元年没)の条までに三明寺の寺名が裏書される時衆は一〇名を超える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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