山王堂河岸(読み)さんのうどうがし

日本歴史地名大系 「山王堂河岸」の解説

山王堂河岸
さんのうどうがし

[現在地名]本庄市山王堂

利根川南岸にあった河岸場。「風土記稿」の山王堂村の項に、利根川について「村ノ西方ヲ流ル、コヽハ川岸場ニテ江戸ヘノ通船川路四十四里」と記される。享保一五年(一七三〇)秩父荷物糶取出入裁許請書(河田家文書)によると、一本木いつぽんぎ河岸は近年新規に取立てられた山王堂河岸・三友みとも河岸、中瀬なかぜ河岸・高島たかしま河岸(現深谷市)が秩父の荷物を競取っていると訴えているが、同請書に当河岸の問屋名主九兵衛、および問屋の嘉右衛門・伊右衛門の名がみえる。安永四年(一七七五)には上利根十四河岸組合の結成に参加しており、船問屋は二軒(「上利根十四河岸組合船問屋規定証文」群馬県須賀家文書)。同五年の問屋は二軒(群馬県本多家文書)、文政九年(一八二六)には船問屋は九兵衛(山九)・九十郎(山三)、天保四年(一八三三)も同じく問屋は二名で(同県須賀家文書)、同七年九十郎、同一五年九重郎・九兵衛(河田家文書)、安政五年(一八五八)には九兵衛・九十郎が問屋を勤めていた(須賀家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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