岡崎役所跡(読み)おかざきやくしよあと

日本歴史地名大系 「岡崎役所跡」の解説

岡崎役所跡
おかざきやくしよあと

[現在地名]鳴門市撫養町岡崎

撫養町岡崎むやちようおかざき地区のほぼ中央部、稲荷神社東方にあった。岡崎御屋敷ともいい、設置の時期は不明だが、近世初期にさかのぼるとみられる。規模は南北四五間、東西は南側六五間・北側六六間の敷地二千九四七坪半で、うち二三九坪半が御家御成門・長屋であった(「撫養岡崎御屋敷差図」蜂須賀家文書)

岡崎は淡路への渡海口にあたり、徳島藩主の参勤交代時の休息所に充てられたほか、撫養湊を通過する人と物品出入りを監視、船・人夫の手配、手形の発行などを行う役所でもあった。蜂須賀家政入部直後の天正一四年(一五八六)さと浦・林崎はやさき浦から各五名計一〇名の船頭(撫養十人衆)を選出し、木津きづから淡路福良ふくら(現兵庫県南淡町)までの渡海の御用に当てた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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